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人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか(新潮新書) 森 博嗣
抽象的に考えるというのは、簡単にいえば、ものごとの本質を掴むことで、見かけのものに惑わされることなく、大事なことはどこにあるのかを探すような思考になる。
「こんなこと言っているけれど、本当かな」とか、「そんなの当たり前じゃないか」とか、つまり、TVのコメンテータがけっして言わないことを呟くのである。
抽象化する力が不足している人は、創作するものが、人真似になるだろう。自然にそうなってしまう。それは、まだ具体的なものに囚われている証拠で、自分が目指すものが、充分に抽象化されていないことを示唆している。
創作を自分で行うには、「感動できるけれど言葉にならないもの」、そんな「わからないもの」を自分の中に持っていなければならない。
「わからないよりはまし」ではなく、「わかるより、わからない方がまし」なのである。